不動産売買が変わる?個人間取引サイト

    手数料を抑えられ消費者には魅力
    一方で瑕疵を見抜く経験、知識も必要に

    昨年末、ネットを通じて個人間で不動産売買取引ができるポータルサイト『おうちダイレクト』が開設されました。ソニー不動産と検索サービス大手のヤフーが手掛けるサービスで、オーナーが物件をサイト上に登録し、購入希望者と直接やり取りや交渉ができることが最大の特徴です。 現在登録できる物件は、東京23区内の居住用物件に限定されていますが、業界の商慣習に一石を投じるそのサービスは、売買仲介会社の注目を集めています。 わが国は新築住宅に比べ中古住宅の流通量が圧倒的に少なく、政府も空き家問題を背景に、中古流通を活性化する施策を打ち出しています。手数料が掛からない個人間取引は、ネットを利用することで手数料を排し、消費者と生産者を直接結ぶビジネスの流れを汲んでいますが、これが昨今爆発的に増加しています。

    厚生省が要件緩和

    例えば家電品は店舗等固定費が不要な分、安価な通販サイトを利用する、旅行では代理店を通さずに直接ホテルに予約をする、株取引は証券会社に連絡せず、ネットを介して自身で売り買いをするといった具合です。手数料を抑えられ、消費者には魅力的な『おうちダイレクト』ですが、サービス開始から3ヶ月、未だ成約に至ったケースがありません。 これには不動産の商品特性が影響しています。物件や契約の瑕疵を見抜くには相応の経験や知識が要求され、万一瑕疵があった場合、高額取引の為その損害も大きくなります。また、工業製品と異なり、不動産には基本的に同一条件の商品が存在しないため、レビュー(購入者の感想や評価)がさほど意味をなさないことも一因にあります。中古物件の場合、これらの傾向はさらに顕著になります。

    厚生省が要件緩和

    『おうちダイレクト』は、瑕疵の可能性が高い「中古物件」と、高額の「売買」という、最も専門性が高い分野に切り込んだ為、現在苦戦しています。しかし今後さほど専門性を要求されない分野や、小額の賃貸に関しては、仲介会社の役割縮小・分化が予想されます。 前述の旅行業界でも、非英語圏への旅行の場合、独力ではトラブルに遭遇する可能性が高いため、代理店の役割はいまだ大きく、分野毎に住み分けが進んでいます。 不動産売買も独力ではトラブルに遭う可能性が高く、個人間取引には高い障壁があります。我々不動産会社はその自覚を持ち、仲介手数料を頂くに値する価値あるサービスを提供していかなければなりません。 弊社の売買部門には、開発部門との連携でお客様の不動産を高く売却するためのノウハウがございます。ぜひご相談ください。



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