熊本地震・揺るぐ耐震基準

現行基準の課題と地震保険の有用性

4月14日夜に発生した熊本地震。14日・16日未明にも震度7の大きな揺れがあり、その後も度重なる大きな余震によって建物倒壊が多数発生しました。 被害が大きく集中したのは、所謂「旧耐震基準」の建物でした。南阿蘇村ではアパート1階部分が押しつぶされ、大学生3名が亡くなりましたが、この建物も旧基準に基づく構造であったとされています。 耐震基準は1981年の建築基準法改正により定められました。同年6月に施行された「新耐震基準」では震度6強〜7の揺れに耐え倒壊・崩壊しない強度が求められました。しかし、阪神淡路大震災(1995年)では新耐震の建物でも被害が続出したため、2000年にさらに高い強度を求める「新・新耐震基準」が施行されました。その後も東日本大震災(2011年)を始め、度々地震が発生しましたが、揺れによる建物倒壊は少なく、これら新基準が功奏したと思われました。

熊本地震・揺るぐ耐震基準

ただ、震度7が2回、震度6強が2回、震度6弱が3回と、強い揺れが繰り返し同じ地点で起き、観測史上初の事態となった熊本地震は、耐震基準の考え方を大きく揺るがしています。 倒壊した建物の大半は1981年以前に建てられた旧耐震とみられる古い住宅でしたが、中には新耐震とみられる建物でも倒壊したものがありました。特に被害の著しい熊本県益城町では、2000年以降の「新・新耐震」基準の木造家屋が51棟全壊し、これらは14日夜の震度7では異変が見られず、16日未明の震度7で倒壊したことが判明しています。このことから現行の耐震基準は、建物が繰り返し強い揺れに晒される事態を想定していないことが浮き彫りになりました。 地震による建物の倒壊・損壊はオーナー様にとって賃貸経営の継続を著しく困難にします。近年大きな地震の増加で、地震保険は掛け金が増額していますが、被災後の経営再建には保険が不可欠とも言われています。東海地震の危険性も叫ばれる昨今、オーナー様にはご自身のアパートの建築確認申請の年月の確認や、地震保険の検討ををお勧めします。

熊本地震・揺るぐ耐震基準


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